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2014年2月23日 日曜日

日本唯一のスポーツ/トレーニング外来(その3)


―― 従来は不十分だったサポート

さかえクリニックでは国内唯一のスポーツ/トレーニング外来を併設し、全国から多くのアスリートの方々のトレーニング指導や先端治療を行っています。東京では小林暁子医学博士を院長とします小林メディカルクリニック東京でも多くのトップアスリート達のコンディショニグやメディカルチェックを受けることが出来ます。

しかし、対応させていただく人数に限界があり今後はチームサポートとして専門医、歯科医師、鍼灸師、フィジカルトレーナー、栄養管理士・・・などがチームとなり受け皿を用意させていただき全国どこでも質が高いサポートを受けることが出来る準備を進めています。

整形外科領域の従来のスポーツ外来だけでは怪我の治療だけでアスリートのサポートには不十分でした。コンディショニング、トレーニング指導、ケア、先端治療などを行ってあらゆる側面からアスリートをサポートする日本初の試みです。

外傷や筋骨、靭帯、腱損傷は整形外科医、ケアやコンディショニグは鍼灸師や柔道整復師、トレーニングはフィジカルトレーナーと横の連携がうまく取れていない状況でこれらのことを個別で行っていましたが、各スペシャリストが連携してアスリートをサポートする重要性が注目を集めるようになりました。


アスリートへ

1:コディショニング・・・メディカルチェック&セルエクササイズ
2:トレーニング・・・競技特性と個人特性に応じたオーダーメイドトレーニング
3:ケア・・・ 疲労回復と疼痛予防
4:治療・・・損傷部位への先端治療
5:セカンドキャリア問題・・・企業のバックアップ


5つの必須サポートを考えています。
私どもは長年、各分野のスペシャリストとネットワークを構築し、アスリート支援のノウハウと体制を築きあげてきました。
まずは、コンディショニングのためアスリートの身体の検査&チェックが重要です。



1:血液検査
2:尿検査
3:体組成検査
4:自律神経機能検査
5:体内ミネラル・重金属検査(オリゴスキャン)
6:栄養学検査
7:身体特性検査(セル・エクササイズでの可動域やバランスなど)
8:咬合検査(歯科学的検査)
9:ビジョンファンクション検査 (眼科学的検査)
10:遺伝子検査(ACTN3、ACE,UCP2)
11:血液機能分析
12:腸内細菌叢検査
13:問診

が主な検査です。



今回はこの中でアスリートに対する血液検査、体内ミネラル重金属検査に関することを解説します。
アスリートへの血液検査は、健常人の健康診断で行う検査の中でアスリートの身体特性を考えて行います。
つまり、アスリートに特化した項目が入ります。

また、最近ではプロボクサーが試合中の流血によって 相手の身体に潜んでいた肝炎ウイルスに感染し急性肝炎を発症し長期入院するといった事態も現実に起こっています。これはキャリアから感染したB型肝炎による急性肝炎発症です。

場合によっては劇症肝炎に発展して命を落とすこともあり、B型肝炎ウイルスキャリアに関する項目はコンタクトスポーツにおいては是非、出場者全員に検査を受けていただきたい項目です。血液で感染の可能性があるC型肝炎、HIV抗体、梅毒のチェックも必須となります。
女性アスリートには貧血の状態の場合も少なくなく貧血は必ずチェックするべき項目です。

貧血関連


検査項目 内 容 一般基準値 アスリート トップアスリート
赤血球数 各組織へ酸素運搬 男450~560 万/μl
女380~500
男500~
女450~
男550~
白血球数 一般に細菌感染により身体の中に炎症が起こると増加。アスリートにおいては肉離れ、筋膜炎、骨折などの外傷によっても数値が上昇。 33~90万/μl   35~97
血色素数(HB、ヘモグロビン 濃度) 酸素運搬に関与。数値が低いと持久力が低下。 男13.8~17.5g/dl
女12.0~15.5 g/dl
男15~
女13~
男16.5
女14.5
ヘマクリット(HT) 血液中の赤血球の占める割合。 男37~53%
女35~45
男45~
女41
 
血清鉄(Fe) 血しょうの中でトランスフェリチンと呼ばれるタンパク質と結合して運ばれる鉄。 男60~180 μg/dl
女50~160
  男180
女150
フェリチン 貯蔵鉄、肝臓、膵臓、骨髄で保存される鉄。鉄の貯金量。 6~167 ng/ml 20~ 100~400
MCH(平均赤血球血色素量) 貧血の種類を調べるもの。 28~34 mg/ml    
MCHC(平均赤血球ヘモグロ ビン濃度) 数値の低い人場合は多量の水分の喪失、練習や試合中、十分な水分補給が必要。 31~35 %   男34~36.4
MCV(平均赤血球容積) 数値が高いほどストレスが大きい。格闘技系など激しいスポーツでは数値が高い。 85~100 fl   男85~100

※MCV、MCH、MCHCが低値を示している場合、鉄欠乏状態が疑われます。女性アスリートでは特に要注意。

身体の機能関連


検査項目 内 容 一般基準値 トップアスリート
HDLコレステロール 善玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化を防ぐ作用がある。継続的な運動トレ-ニングで値は上昇。 男40~99
女40~77 mg/dl
男60~
女55~
尿素窒素(UN) 尿素窒素は腎臓機能の指標。腎臓の機能が低下すると上昇。尿素窒素は脱水、消化管出血などでも上昇。スポーツ選手においては全身の疲労度を知る指標の一つ。値が高いと疲労度が高いと考えられます。 8~22mg/dl 8~20
CPK 筋破壊により値は上昇。
値が高いと筋疲労。アスリートはトレーニング後は一般基準値より高い値を示す傾向にある。基準値より少し上限の300程度なら問題ないが、500を越えると、中程度の疲労と考えられる。700から800になると、試合では相当期間を取って、練習をかなり落としてレースに臨まねばなりません。1000以上はオーバーワーク。
男子38~196 IU/l
女子30~172 IU/l

※検査方法が2種類ほど有り、検査を実施した検査機関が示す基準に従うこと。50~244が基準とする場合もある。
 
総タンパク(TP) アルブミン、グロブリンなどの、血漿蛋白質のすべてを総称。低値の場合の主な原因としては、アルブミンが低下する栄養障害・肝臓疾患・蛋白質の失われる疾患(ネフローゼ症候群、出血、蛋白漏出性胃腸症など)。蛋白高値の場合は、脱水、慢性感染症、自己免疫疾患、骨髄の病気が疑われる。
低値では栄養欠乏で筋疲労改善困難。激しいトレーニング後に十分な食事を摂取しなかった場合に低下することがある。
6.5~8.3 g/dl 7.5~
8.0 g/dl

「スポーツ科学バイブル」(高畑好秀総監修:池田書店)を参考、一部引用させていただきました。


これらは一部ですが、栄養学的検査も血液検査の結果から分析できます。メディカルチェックとして、健康と考えられるアスリートのオーバーワークを初期に客観的に判定しコンディショニングすることが出来ます。
疲労と考えていたのが実は鉄欠乏性貧血だったと事例は少なくありません。

データを基に客観的にアスリートの身体をとらえることはトレーナーにとって必須事項となります。
科学的データからアスリートの欠点、問題点、改善事項を見つけ出し コンディショニングやケア、トレーニングの大切な情報としてトレーナーと共有してアスリートをサポートします。

体内ミネラル・有害重金属検査は簡単にできるアスリートのサプリメンテーションの根拠。
ミネラルは身体の重要な構成成分であり、その他酵素作用や代謝調節作用始めいろいろな生理機能に欠かせません。特にアスリートは一般の人に比べ、5~10倍以上必要とします。

激しい運動時には 活発な神経作用を継続するため、体構成組織の崩壊や成分の損耗を修復再生するためや、短時間に放出する大量のエネルギーを産生するため、さらには大量の発汗で失われる栄養素を補うなどに十分なミネラル補給が重要です。また、必須ミネラルや参考ミネラルが不足することで様々な障害が発生します。

例えばカルシウムが不足すると、筋肉の収縮や出血時の血液凝固能に影響が出ます。マグネシウムが不足するとカルシウムやリンと同様に骨や歯の大事な構成成分の為、強度維持が困難になったり、エネルギー代謝に影響したりします。亜鉛は細胞分裂の促進、組織修復する働きを持ち、セレンは強い抗酸化力を発揮するミネラルです。ベストコンディションを維持するために、それぞれのミネラルが不足にならないように注意する事が必要です。

しかしながら、そのミネラルも過剰摂取は逆効果です。例えば、カルシウムの過剰は高血圧、動脈硬化、腎障害、泌尿器系結石のリスクを高めます。

マグネシウムを摂りすぎると下痢、筋力低下、呼吸麻痺、意識障害、心疾患などの原因になり、カリウムが過剰になると筋力低下、麻痺、知覚障害、不整脈などの症状の危険性があります。セレンが過剰になると脱毛、爪の変形、疲労感、嘔吐、腹痛、下痢などの危険性があります。

このように全ての必須・参考ミネラルは『バランス良く保つ事』が重要です。そのため、定期的に体内ミネラルの状況を測定・把握する事で、過剰摂取を避け、不足を補うことでコンディション管理の精度を高めることが可能になります。


―― ミネラルの働きと重要性

ヒトの身体は少なくとも60種類以上の元素から成り立ち、そのうちの96%を酸素、炭素、水素、窒素が占め、残りの4%がミネラルと呼ばれる約20種類の元素です。 ミネラルは骨や歯などの骨格を形成し、体の構成部分として重要な役割を担って、血液や体液のpH(ペーハー)や浸透圧を正常に保つ生体機能調整、酵素の補助因子やホルモンの成分になる働きがあります。ミネラルは体内で合成されず、外部から摂取するしかない栄養素です。

ミネラルの種類

各国で栄養所要量が定められているミネラルは15種類です。ある程度まとまった量が必要なミネラルは、カルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、塩素で、日本では食品から毎日100mg以上を補給しているこれらを必須元素、または必須ミネラルと呼んでいます。一方、必要量がごくわずかなものを微量必須元素、または微量必須ミネラルと呼び、銅、鉄、クロム、マンガン、モリブデン、セレン、亜鉛(あえん)、ヨウ素、フッ素が該当します。 

■ 有害金属
有害金属は水銀、アルミニウム、ヒ素、鉛、カドミウム等の総称で、体内に入ると体にとって必要不可欠なミネラルの働きを阻害し、様々な障害を引き起こします。
デトックス療法によって、体内に溜まった有害金属を排出するとこも必要です。

ミネラル測定の重要性
ミネラル摂取で大事なことは、適量を維持する事です。むやみにサプリメント等で補充するのではなく、「足りないものを適量補う」事が重要です。そのためには、体内のミネラルの状況を客観的に把握する事が重要です。

体内ミネラルの測定方法
体内ミネラルの状態を測定するためには様々な方法があります。従来良く利用されていたのは毛髪ミネラル検査です。これ以外にも、蓄尿(1日分又はは日分の尿を溜める)や爪による検査もありますが、何れも検査センターへ送り、結果がわかるのには2週間ほどかかります。



世界最新、その場でわかる『体内有害・必須・参考ミネラル測定解析システム:OligoScan(オリゴスキャン)』が開発され アスリートのコンディショニング、サプリメントのコンサルテーションに使用しています。

OligoScanは、ルクセンブルクを中心とした工学博士によって12年の歳月をかけて開発された体内有害・必須・参考ミネラル測定解析システムで、専用の小型機器で手のひら4か所をスキャンするだけで、体内に蓄積している有害金属14元素と、必須&参考ミネラル20元素を測定し、その場で測定結果が得られます。

OligoScanは特殊なスキャニング技術と膨大なデータベースによって、吸光光度法により短時間で正確で再現性の高い測定が得られます。

アスリートの多くはサプリメントを当然のごとく摂取していますが、摂取するための根拠はほとんどなく指導者もいません。漫然とサプリメントを摂取することで過剰なミネラルを取り込んでしまったがために体調を崩してしまう報告も受けています。健康な身体を維持するためにはミネラルバランスが大事で、そのためには信頼できる測定法によってきちんと調べた上でサプリメンテーション療法を行う事をお勧めします。

最先端の検査でコンディショニングする時代が既に来ているのです。

 

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