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2013年6月22日 土曜日

アイシングとクールダウンの違い、クールダウンでケア・コンディショニング


―― アイシングの効果とは?

繰り返しクーリングに使用できる、フィジール医学的には、身体を負傷した場合にアイシングを行うことは広く知られています。大まかには次の生理的作用が発生し、その医学的効能が確認できます。
神経の伝達速度を抑えることによる痛みや炎症の軽減、血管収縮作用による出血量の減少、毛細血管の透過性や細胞の新陳代謝を低下させ、内出血時の二次的低酸素障害の発生を防止するなどの効果があります。
つまり低酸素状態になることで血腫が拡大してしまうことを、アイシングによって代謝を低レベルに下げることで細胞に必要な酸素・栄養素を最低限のいわば冬眠のような状態にしておくのです。

一方で近年のスポーツ科学の発達は目覚ましく、読者諸氏においても子供の頃に教えられ、実践していたトレーニング方法などが、大人になりお子さんのスポーツの中ではタブーになっていることなどのご経験をされているのではないでしょうか。
スポーツにアイシングが取り入れられてから、急速にアイシングの有用性が認知されてきました。
残念な話ですが、日本においては長らくいわゆる根性論が根強く、スポーツに対して科学的なトレーニング手法が取り入れられなかったということも事実としてあります。

日本でのアイシングの歴史は浅く、わずか15年程の歴史しかありません。
しかしアイシングに限らず、近年の日本の研究やトレーニング手法は世界のトップレベルを維持しており、日本人アスリートがオリンピックや世界大会などで活躍されていることは記憶に新しいことと思います。
さて、スポーツにおけるアイシングで最も重要なことはなんでしょうか?それを知るためにはまず理解しておかなければならないことがあります。

現在、一般的に使用されているアイシングは氷嚢を用いて冷却するという方法です。
氷はアイシングの機能としては非常に優秀で、氷の持つ熱を奪う能力は他の冷却方法に比べてはるかに高いのです。
0℃の氷が0℃の水に変わるときには、固体が液体に変化するときに発生するエネルギーである融解熱の値が氷は、1g当たり約80kcalにもなります。

これは他の媒体に比べて非常に大きいエネルギー値であり、氷が熱を奪う能力の大きさを示していて、これほどの冷却効果を持つ媒体は氷以外にはありません。
それでは、氷さえあればすべて解決でしょうか。いいえ答えはそれほど単純な話ではありません。


―― クーリングはコンディショニング



最近の考え方では、アスリートがパフォーマンスを最大化するために用いるアイシング活動を「クーリング」もしくは「クーリングダウン」と表現し、違いを明確にしています。アイシングによる冷却は、主に外傷時に行う医学的処置として捉えられており、一時的に氷による相当程度の冷却を行うことで、冒頭で触れた効能を得ることができます。
しかし、アスリートが自らの調整(コンディショニング)のために行うクーリングにこれほどの冷却は必要ではないのです。
冷やし過ぎは血流を妨げ 外傷の治癒を遅らせたり筋肉のパフォーマンス発揮を大きく妨げる結果になります。
もうお分かりですね。スポーツにおける"アイシング"、ではなく"クーリング"を行うためには、筋肉に最も活動し易い「適温」があることを知る必要があるということです。

細胞の代謝レベルが高く体がほてった状態になり、その温度を超えてしまうと、余計なエネルギーを消耗してしまい筋肉のパフォーマンスが十分に発揮できないと考えられています。
いわばエネルギーを無駄使いしている状態になっているのです。
特に激しい運動直後は脈拍が多く、体温や筋温も高い状態にあり、この状態が長く続くと、大きな疲労感や筋肉痛となって現れてきます。クーリングを行い、筋肉を適正温度まで下げる、つまり、局部的な体温低下によって細胞の代謝を低下させ、エネルギーの消費量を減少させれば、次の日に持ち越す疲れを最小限に抑えることできるのです。

さらに、運動によって興奮状態にある身体を鎮静化させることで、筋肉中の疲労物質である二酸化炭素や乳酸などが体外に排出されやすくなり、疲労回復の促進や、筋肉痛の防止効果が得られやすいことなども考えられます。
筋温の高い状態からそうした適温に調整するためには、氷は冷えすぎているといえます。そのため、アスリートにおいては、個人の最適なコンディショニングを行うために、トレーナーとのコミュニケーションを深め、体調や体質に合わせたクーリングコンディションを作ることが肝要です。



氷を体との接触に対して、時間や伝導性(直接的に接触冷却させない)を考慮して個々に合ったクーリング方法を探索することが必要になります。
一方、単純に冷却効能の話だけではなく、どうやって冷却するための媒体へアクセスするかという問題もあります。
クーリングを行う上で最も重要なことは、そのタイミングなのです。とにかく早く、なるべく早く冷却を行うこと、これが鉄則です。
運動後30分以内に「クーリング」をするだけで、翌日以降の筋肉の疲労感がまるで違ってきます。
我々の中では、運動後の30分間のアフターケアを「ゴールデンタイム」と呼んでいるほどです。
アイシングやクーリング用の製氷設備を有しているプロアスリートなどは、冷却媒体へのアクセス環境が非常に良いのですが、マイナースポーツやアマ選手、或いは競技の性質上、氷へアクセスしにくい環境の選手、スポーツもありえます。


―― 新しいクーリングケア製剤の威力

その二つの問題を解決するケア製剤「フィジール」という伸縮製包帯(アイスバンテージ)が現在、アスリートやトレーナーに注目されています。
フィジールのコンセプトは、いつでも、どこでも手軽に本格的なアイシングを可能にした冷却用バンテージで、表面温度を現状の温度から10℃〜12℃下げることがでるというものです。
フィジールは常温保存を前提にした製品のため、冷蔵庫や冷凍設備で事前に冷却する必要もなく、取り出して使う際に水や氷も必要ありません。



バンテージに染み込ませたアルコール系専用液の気化熱を利用して、筋肉に溜った熱を短時間に奪います。取り外した後もしばらく冷却効果が持続する工夫をしています。
水の気化熱を利用している一般的な冷感グッズとは冷却効果と持続性が大きく異なります。
事前に冷やしておく必要がなく、いつでもどこでも手軽に巻くだけで十分な冷却効果が得られ、誰でも簡単にクーリングダウンが行えるというものです。

フィジールの開発担当者の方にお話しをお聞きすると、整形外科専門の医療機器メーカーとして60年間積み重ねたノウハウを活かして、これまでのスポーツ分野における課題を解消するために、またスポーツの裾野を広げるための一助となるサポート商品を送り出したいとの信念を持って開発されたといいます。
我々が特に注目したところは、氷と違って必要以上に温度が下がり過ぎないため、冷やし過ぎによる筋肉の委縮や凍傷の恐れが少なく、専門的な知識が無い方やトレーナーが帯同していないアスリートでも効果的なクーリングダウンを行うことが可能であるということ、また、プロアスリートのような設備が整っていなくても簡易に素早く使用することができるというところです。

例えば某大学バレーボール部では試合中セットとセットの間で筋肉のコンディションとして使用されています。一度ベンチに退いた選手を最適な筋肉温度に保ち、高いパフォーマンスを維持しながら再度試合に送り出すという用途には特に最適ではないでしょうか。
チームがバス等で移動する際にも手軽に車内でクーリングを行うことが可能であったり、試合後に観客席から味方の応援をする際にクーリングを行う、また、こうしたバンテージタイプであれば、軽い運動をしながらもクーリングを行う等、様々な場面、用途で使用することができます。

スポーツにおけるクーリングに最適だと申しましたが、外傷時のアイシングとしての機能についても携帯性、緊急性という別の要素と併せて考えてみると、相当に優れているといえます。
登山やアウトドアなどでの氷も余分な水もない山の中では、捻挫や骨折、関節の炎症等ケガへの対応が特に難しい状況です。筋肉のクールダウンとは違い、一般的にケガの炎症を抑えるには氷が溶け始める温度が最適とされていますが、氷へのアクセス環境は皆無に等しいでしょう。
外傷時は、医療機関に搬送するまでの間に、アイシングによる初期の応急処置ができるかどうかがとても重要です。

フィジールは気化熱を利用した方式ですので氷ほどは冷却できませんが、それでも10℃下がるだけでも初期治療としては効果的と思われます。しかも、バンテージ式であるため、外傷時のRICE処置(Rest安静、Ice冷却、Compression圧迫、Elevation高挙)やクライオキネティクスのような救急処置を簡単に行えるため、救急用としても最適な商品といえます。一般登山者の方でも、フィジールなら軽くコンパクトなうえ、再使用もできるため、普段ザックに入れておくだけでも万が一の際の安心感がありますね。

打撲傷などでも腫れを抑制するためには冷却のみならず圧迫も必要でこの操作が同時にできるケア基材は貴重です。
もちろん、登山では足の筋肉を酷使するため、スポーツでのクーリング用途としても使用することができるでしょう。

我々が開発した「セルエクセサイズ」のコンセプトもフィジール同様に、アスリートのみならず一般の方でも日常的にできる簡単に短時間で自律神経機能を強化できる唯一の方法として開発したものです。

フィジールによって筋肉コンディションの調整を行いながら、セルエクセサイズを行うことで、アスリートのパフォーマンス向上に相乗効果が生まれることを期待しています。プロ野球選手、格闘家、レーシングドライバー、プロゴルファーなど既に我々がサポートする様々な分野で活躍されているプロアスリートの方々にも、フィジールを使用いただき、その効果の程を実感頂いています。



多くの王者を輩出する名古屋の名門キックボクシング&空手 大石道場でもフィジールでコンディショニングを行っています。ワンデイトーナメントなどの試合中だけでなく、普段練習には欠かせないケア用品です。
モータースポーツ界では、鈴鹿8時間耐久ロードレース3連覇が有力な国内最速ライダー 秋吉耕佑選手が炎天下のランディングに使用し、その有効性に高い評価をされています。

世界初、F1レーシングドライバー育成教育機関、NODAレーシングアカデミーでもいち早く導入を決定しジュニアから一流アスリートのコンディショニング方式の指導をスタートしています。
最先端の科学を組み入れた正しいコンディショニング・ケア法は、極めて重要で有用ではないでしょうか。

 

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