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2012年1月 7日 土曜日

カイロプラクティックはスポーツに必要な科学ケア


今月号から2回にわたりトップアスリート株式会社と共同で研究を予定しております岩崎アンチエイジングメソッド西新宿出張所 所長 岩崎治之がカイロプラクティックの歴史、安全性と有効性、またコンタクトスポーツにおけるスパイナル(脊椎)ヘルスケア・システムについて解説します。

●21世紀のカイロ

整体とも称されるカイロプラクティックですがその理論や手技には深い歴史があり最近ではコンピュータシステムと連動した診断、治療が可能となりました。
 今回はカイロプラクティックの歴史を中心に用語説明や科学的な評価法、安全性と有効性の高いテクニックを厳選し、21世紀のカイロプラクティック事情をお伝えします。




● カイロプラクティックの誕生

脊椎手技療法の歴史は、ヒポクラテスなど古代ギリシャ時代まで遡りますが、カイロプラクティックの発見(1895年)はD.Dパーマーの功績であり、医術の手技療法、接骨術
オステオパシーなど各種の方法を取り入れ、さらに自らの創意工夫を加えてカイロプラク
ティック理論と方法を考えました。そしてパーマーが考案した「カイロプラクティック」の語源は、ギリシャ語の「手による」の意味で、彼の患者サミュエル・ウィード牧師による造語であると言われています。
なお、カイロプラクティックはアメリカの医学教育や医療の改革が行われている時期に発展いたしました。
 
   
1895年 
米国アイオア州に住むD.Dパーマーによってカイロプラクティックは誕生

エピソード
ある日17年間、難聴であった黒人雑役夫ハービー・リラードの脊椎に大きな隆起を見つけ、
これが耳の聞こえない原因ではないかと思ったD.Dパーマーは、この隆起を元の位置に戻すべくテコの原理で押圧しました。
すると今まで聞こえなかった耳が聞こえるようになりました。
後に脊椎の矯正(アジャストメント)注目し数々の効果をあげ、近くに住む牧師のアドバイスでこれを「手によってなされた技=カイロプラクティック」と1895年9月18日命名いたしました。

1897年
世界最初のカイロプラクティック・スクールをアイオワ州ダベンポートに設立

1905年
息子のB.Jパーマーが、これをパーマースクール・オブ・カイロプラクティックとし、
より科学的治療を追及する為、レントゲンを導入。

1910年
「いつ」「どこを」「いかにして」「なぜ」「アジャストするのか」
レントゲン導入以降、アトラスの治療に集中、当時これをホールインワン(hole in one: HIO)と名づけた。


1919年
パーマー大学も2000人の学生が学ぶ学校にまで発展。

1929年
環椎の軸転変化について解明

1933年
レントゲンにてバーテックス(頭頂部)が導入されHIO(当時ターグルリコイルテクニック)を不動のものとする。



● カイロプラクティックとは

カイロプラクティックとは、どのような施術をするのか?
さて、「カイロプラクティック」という言葉を知っている方は結構いらっしゃいますが
正確に理解して人は実際少ないのが現状です。

それは「カイロプラクティック」が正しく伝わっていない証拠として、急増している整体師による整体術などと同じような感覚で解釈されている方が大半で、その結果「カイロプラクティック」に対する、誤解や混乱が生じている最大の原因となっています。

19世紀にD.D.パーマーによって発見され、息子のB.J.パーマーによって研究が重ねられた「カイロプラクティック」は、他のどんな治療法とも異なる「哲学」「科学」「芸術」から成り立ち、さまざまな病気の原因となる背骨のズレや歪みを手、または器具を用いて神経圧迫を起こしている脊椎を矯正し、人間が本来、平等に備わっている「イネイトインテリジェンス=先天的知能=自然治癒力」を100%発揮させ、健康を回復させていく治療法および病気の予防として学問的体系化されている代替補完医療のひとつです。

ちなみに日本においては「カイロプラクティック」は法制化されておらず、「整体」と同じ、療術行為としての枠組みに入りますが、世界基準は先進国を中心に30前後の大学または正規な教育機関(一般に4~7年の全日制)において約4200時間相当の専門学習が必要とされ、卒業後、ドクターオブカイロプラクティック(D.C)の学位称号を取得、開業試験に合格後、カイロクリニックを開業いたします。

なお、「カイロプラクティック」の説明の中で、さきほど神経圧迫という言葉がありましたが、これは専門用語でサブラクセーションといいます。

つまり脊椎のズレによって神経圧迫が生じ、脳からのエネルギーが低下することで病気と闘う自然治癒力が失われている状態を意味しています。



米国製コンピューターアジャスターによるアジャストメント風景



● カイロプラクティック用語について

サブラクセーションとは
サブラクセーションとはカイロプラクティックの原理から生まれた用語で、医学用語で
いうsubluxation(わずかな脱臼:亜脱臼)とは全く意味が異なります。

それは「病名」でなく神経系の働きを妨げる要因と解釈します。
ようするに、脊椎にズレが生じて神経圧迫が起こると、脳に間違った情報が運ばれます。
また、十分な情報が集まらないために自然治癒力が発揮できないなど、それがサブラクセーションであり、人間の健康にとって最大の敵となります。
しかし、従前では外傷がおもな原因でサブラクセーションが発生すると考えられていましたが、近年では、心的外傷後ストレス症候群やパニック障害などメンタルヘルスとサブラクセーションが相関している可能性が高く、その概念が複雑化してきています。

それと比例して整形外科領域やペインクリニック分野では、筋筋膜性疼痛症候群、線維筋痛症、慢性疲労症候群、心療内科では新型うつ病、脳神経外科領域では本態性振戦の患者が急増している現状があります。

アジャストメントまたはスラストとは
アジャストメント(adjustment)は、関節の機能障害を調節するという意味で、瞬間的押圧の動作を含み、また四肢など脊椎以外の部位にも行うことができます。

そしてアジャストメントとは高速・低振幅の力で、短いテコを利用した手法で一定方向を定めて弱い力、また強い力が用いられ、徒手のみと場合と器具を使用する場合があります。

カイロプラクターは通常、このような方法によって関節および神経生理学的機能に働きかけます。


● その他の関連用語

下肢長不等:四肢不同、下肢長差(左右の足の長さの違い)

レッグチェック(leg checking)
通常は手を用いて、視覚的に下肢長を評価するための手順

解剖学的短下肢:構造的短下肢
骨折、変形、成長速度の差が原因で他方の脚より明らかに短くなった脚のこと

機能的短下肢:生理学的短下肢
実際は両脚の長さ等しいのに、体重負荷がかからない体位では股関節・骨盤周辺筋群などの不均等、バランスの悪い姿勢によって脚の長さが非対称に見えること




● 主要な診断および評価法

レッグチェック(徒手) ※ 徒手 手に何も持たないこと。素手
概要
カイロプラクティックのレッグチェックは、左右の下肢の長さ、正確には下肢の末端の
位置を比較する手技で、仰臥位または腹臥位にして足の位置を慎重に観察します。

そして解剖学的短下肢や機能的短下肢のどちらも治療が必要と解釈します。

またカイロプラクティック的見解によると機能的短下肢は骨盤内(骨盤の歪み)か上部頸椎(環椎)のサブラクセーションの現れであり、診断の必要があるとされています。

モーション・パルペーション
概要
パルペーション(触診)とは、内臓と体の構造を調べるために、手を使って患者の体の感触を読みとる評価手技のことである。一般にモーションパルペーションとよばれています。

なお、この評価法によって異常が疑われる部位を覆う皮膚の触感と動き方の違いから、脊椎のサブラクセーション、筋の過剰な緊張や弛緩、他の軟部組織の変化、骨の異常、関節アライメント(骨の形態)の異常、関節の自動的または他動的運動の異常などを調べます。


筋力テスト(徒手)
概要
カイロプラクターが徒手筋力テストを行うのは、疑われるさまざまな疾患、つまり関連のある分節またはやや離れた分節のサブラクセーション、アレルギー、栄養失調または栄養不足、学習障害、情緒障害、脳血管疾患、膠原病など多数の疾患の診断の糸口をつかむためです。



● 厳選 安全性の高いカイロプラクティックアジャスト法
アジャストメントに用いる代表的なテーブル
トムソン・ハイローテーブルとは
J・クレイ・トムソンD.Cが、ウィリアム社とともに25年もの長きにわたり開発、改良が続けられた世界に通用する「最も洗練されたテーブル」として喝采をあびています。





ゼニス・トムソン・ハイロー・テーブルシリーズ





M-230Sピアース・ハイロー・テーブル

ピアース・ハイローテーブルとは
W.V.ピアースD.Cによって提案されました。




上部頸椎テクニック携帯用ターグルヘッドピース

上部頸椎アジャストメントのための特殊な携帯用ターグルヘッドピースで、
頚椎の部位の高さと角度を調節しドロップ機能がついているものです。


アクティベータテーブルとは
アクティベーターメソッドは関節あるいは組織を個別に検査し、患者の下肢に現れる反応を観察しながら異常のある部分だけをアジャストする安全かつ確実なテクニックのため、
それに準じたアクティベータ専用テーブルの開発が進められています。




ACTIVATOR ハイロー(パルサー) 米国 LLOLD TABLE社



●器具を使用する代表的なアジャスト法

アクティベータ・テクニックの概要
アクティベーター・メソッド・カイロプラクティック・テクニック(AMCT)はいくつかの分析システムと軽い力による矯正手順を統合したもので、母指スラストと下肢長分析を特徴とします。おもにレッグチェックと反射法で検出されたサブラクセーションは歯科用治療器具を改良し考案、開発されたアクティベータ治療器(AAI)または単にアクティベータと呼ばれる機械的な衝撃器具を用いて処置されます。




アクティベータ治療器による骨盤へのアジャストメント イメー



● カイロプラクティック新時代到来 ~コンピュータ・アジャストメント装置~

ピアース・リザルツ・システムとは
W.V.ピアースD.C.がピアース・リザルツ・システムにおいて、ストレスX線写真(屈曲像・伸展像・側屈像)やビデオX透過装置を取り入れた後、晩年にはアジャストメント器具としていち早くコンピュータ・アジャストメント装置の研究着手に乗り出しました。その背景には、21世紀は医療分野全般に安全性と精度、再現性が求められておりカイロプラクティックにおいても徒手アジャスティングや手技の感覚(モーションパルペーション)の評価よりもコンピューターで即座に診断、治療、結果の3つがディスプレイでリアルタイムに表示されることを望みました。そして遂にピアースD.Cの基本理念である「分析」「治療」「結果」の3段階を1つのコンピューターで処理できるシステムがリサーチセンターで完成されました。


次回は、最新アジャスター機器を応用して私が研究開発したα波共鳴振動刺激「上部頸椎ストレス解放テクニック」の開発秘話や適応症、スパイナル(脊椎)ヘルスケア・システムにおいて、今後のコンタクトスポーツに対する役割、展望など、新しい観点からお伝えしたいと思います。




カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するWHOガイドライン
監修/中塚祐文(日本カイロプラクターズ協会)


参考文献
カイロプラクティック・テクニックシステム 監訳 伊藤 彰洋(エンタプライズ)
補完・代替医療 カイロプラクティック    監修 菊池臣一 (金芳堂)
WAVE FORMS PROTOCOL With the Y/P TREATMENT SYSTEM
(WE CARE CHIROPRACTIC JAPAN)
カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するWHOガイドライン
                        監修 中塚 祐文
(日本カイロプラクターズ協会)
写真・資料提供 ㈱ウイン、 江崎器械㈱



岩崎治之(いわさき・はるゆき)柔道整復師

岩崎アンチエイジングカイロプラクティックオフィス立川院 院長
岩崎アンチエイジングメソッド西新宿出張所 所長

いわさき痛みの整骨院 院長  http://www.iwasaki-laser.net
1963年生まれ。東京都出身。都内の整骨院、整形外科で約5年間の実務研修期間後、89年に岩崎整骨院(東京都昭島市)を開業、地域密着型の開業形態で骨折・脱臼・捻挫(靭帯損傷)・打撲・スポーツ外傷等の施術で、延べ15万人の臨床を経験。98年頃から自律神経機能に着目し、星状神経節ブロックの代用としてレーザー治療機器の臨床研究に入り約10年間で3千症例の治療実績。

2006年からは代替補完医療分野のカイロプラクティックにおける共鳴周波数を応用した米国製コンピュータアジャスターシステムなど、岩崎アンチエイジングカイロプラクティックオフィス立川院を開設、独自の研究開発を行い2009年にα波共鳴振動刺激「上部頸椎ストレス解放テクニック」を治験公開。現在、全国レベルで、頭痛・肩こり・神経過敏・睡眠障害・眼精疲労・めまいなどが発症するテクノストレス(VDT症候群・パソコン病)やメンタル不全・不調、頸筋性うつ(軽症うつ)、において続発する不定愁訴で腰痛・生理痛・生理不順・冷え症・浮腫などで多くの方を治療。


2012年6月からは業界向け 岩崎アンチエイジングメソッド西新宿出張所(新宿アイランドタワー20F)をオープン、さらにトップアスリート株式会社代表取締役 末武信宏氏との協力において、プロアスリートへのアジャスターシステム導入および採用を視野に入れた新たな身体能力向上システムプログラムの提供を予定。

関連所属学会
日本ペインクリニック学会 会員・日本レーザースポーツ医科学学会 会員
日本レーザー治療学会 会員・日本アンチエイジング医療協会 会員


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