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2011年8月 1日 月曜日

パワープレートによるアクセラレーション(加速度)トレーニング


数々のトレーニング方法がありますが、最近では各種器具が開発され新しいトレーニング法が次々と紹介されています。

私自身もトレーナーとして50歳になる身体を20代の身体にアンチエイジングさせるべく日々、トレーニングに励んでおります。

その私が5年前から導入して各種アスリートはもとより格闘家へも指導を行っているアクセラレーション(加速度)トレーニングについてご紹介させていただきます。


実は実績あるトレーニング

現在、アクセラレーショントレーニングは、パワープレートという機器で行うことができます。

世界ランキング1位 テニスプレーヤーのナダル選手や世界ランキング1位のプロゴルファー達が
パワープレートを使用してこのトレーニングを導入していることで世界的にみても大きな実績が評価されているトレーニング法と言えます。

この
パワープレート を使用しプロ野球選手の肉離れの治療をはじめ、投手の肩の故障の治療やコンディショニング、プロボクサーやK1戦士の試合前のコンディショニングにも活用しています。 

現在、私は国内で
パワープレートを活用し最も多くのトップアスリートのトレーニング指導、ケア、コンディショニングを行っています。

先日も優勝候補筆頭の某球団の投手が左腓腹筋部分断裂の重傷を負いましたが、
パワープレーでのリハビリが有効であったため血腫の短期間の吸収、腫れ、疼痛の軽減、筋力強化が奏功して、極めて短期間で回復しました。

「アクセラレーショントレーニング」とは耳慣れない名称ですが、これは最先端のトレーニングとして認知され、宇宙空間でのプログラムとしての利用からオリンピックのメダリストによる活用や、車椅子に拘束された人の歩行能力の回復、アンチエイジングのための運動、骨密度の増加を目的とした利用に至るまで幅広く利用されています。

アクセラレーショントレーニングは宇宙飛行士が宇宙飛行に従事する際の無重力状態による悪影響を抑えるために、旧ソビエトで1960年代に研究され、実践されました。

数年後、振動の科学が幅広く研究され、その研究結果はアクセラレーショントレーニングが筋力、柔軟性、筋パワー、骨密度、循環および回復に対して有益であることを示しました。

アクセラレーショントレーニングは重い負荷をかける必要なく、身体の反射神経筋の活性化の強化を促せるのです。運動生理学的にも理にかなった新しいトレーニングなのです。





パワープレートの効能

パワープレートは3次元の振動を発生させます。

  • 二段階の振幅。
  • 人体の機能的動作における上下、左右、前後の3平面から身体を刺激するための3次元の動きの導入。
  • 下半身と同様に上半身も鍛えることができるようになるストラップの追加。
  • パワープレートが4つの振動数、2つの振幅、3つの時間の設定を準備することで、より広いトレーニング範囲を提供し、レベルを変えたトレーニングが可能。
  • 極度の肥満者でも障害者でも誰でもパワープレートを利用できます。
  • 好ましくない臓器の共鳴を身体に引き起こさない振動数である25~50 Hzの間に設定。パワープレートは有害な影響を身体に与えないために、低い振幅と高い振動数を発生させるように設計されています。
  • アスリートは怪我の回復がアクセラレーショントレーニングを行わない時に比べ30%早くなったと報告。
  • 関節可動域の明らかな向上。
  • 使用から2~3週間後、筋力や筋線維の動員数、および筋の調整力においてその能力の向上。
  • 長期間の効果として、頻繁に酸素や栄養の不十分な供給を受ける四肢や関節の末梢の循環系の血流改善。

アイソメトリックトレーニングとして効率よくトレーニングができる

アイソメトリックトレーニングとして効率よくトレーニングができる




 

原理と機能

パワープレートのプラットホームが振動すると、身体は反応します。アクセラレーショントレーニングは健康の目的と臨床の結果を最適化するために身体自身の反射を利用します。振動は身体の筋力や他の有益な適応を高める自然反射的反応を刺激します。

アクセラレーショントレーニングは中枢神経系や全てのキネティックチェーンに対して有益です。身体の全ての筋は活性化され、反射経路は覚醒され、筋力は促進され、同化ホルモンは分泌され、そして循環系は強化されます。単純に振動する機器に乗るだけで体の反射を刺激し、交互に筋の収縮と弛緩を繰り返し、それとともに多くの良い結果を引き起こします。






運動へのパラダイムシフト

従来型の筋力トレーニングでは更なる力を生み出すためや、強くなるために重い負荷を持ち上げる必要がありました。

アクセラレーショントレーニングは筋力トレーニングにおいてパラダイムシフトを起こしました。アクセラレーショントレーニングはダンベルの様な負荷を持ちあげるよりも簡単に身体を強化することができるという点で従来のトレーニングとは異なります。パワープレートは関節に大きな危険を加えず、短時間で、かつ障害発生の危険性も低い中で筋力トレーニングをおこなえます。このトレーニングにより、激しい負担もなく多くのメリットを獲得できます。


いろいろな器具と組み合わせた複合的なトレーニングも可能

いろいろな器具と組み合わせた複合的なトレーニングも可能





 
どのようにしてパワープレートは動くのか?

機械的な振動は三方向に伝達され、その振動はプラットホームの基盤の下にある二つのモーターから生み出され、その振動は以下の三次元の動きです。

  • 垂直軸(上下)
  • 前額軸(左右)
  • 矢状軸(前後)
その振動により反射と神経系の反応を活性化させます。パワープレートは加速度(または重力加速度)となる機械的な振動を発生させ、加速度を決定づける要因は振動数と振幅です。




重力加速度の計算

我々の身体は地球の1重力加速度という重力場に慣れ、その重力に反応しています。重力の大きさは身体の質量(重さ)がどれ程であるかに関係します。筋力は人間の身体が有する、地球上の重力における重力加速度に対する一つの反応です。

◎ニュートンの第二法則は力の定義を示す。
力=質量×加速度(加速度は速度の変化の割合)

コアまで鍛えぬけるバイブレーショントレーニングマシーン パワープレート

コアまで鍛えぬけるバイブレーショントレーニングマシーン、パワープレート

ストレッチにも有効

ストレッチにも有効





質量ではなく加速度

パワープレートトレーニングは負荷を加えられた質量以上に、加速度によって力を生み出します。パワープレートの上では、増加した重量加速度の影響下で動作をおこなうことによって、重い負荷を伴うことなくより大きな力が生み出されます。

パワープレートを使用してのプロ野球投手の 腓腹筋部分断裂ケア

パワープレートを使用してのプロ野球投手の 腓腹筋部分断裂ケア




反射

筋紡錘は振動と重力加速度に対する身体の反射反応に重要です。筋紡錘は機械的刺激受容器、自己受容器です。その役割は自分がどこにいるのか感知し、関節の状態に気付くこと、そして筋長を感知することです。

筋紡錘の役割は、伸張を及ぼす要因に対する反応として情報を取り継ぎ、脊髄や中枢神経系に送り出すことです。筋紡錘は筋長の変化、およびその速度に関する情報を取り継ぎ、筋紡錘は重力の受容体です。筋が伸張された時、筋紡錘はⅠa求心性経路として知られる経路を用いて脊髄に信号を送ります。Ⅰa求心性経路は大脳皮質の下の皮質レベルにおいて、感覚の情報を脊髄まで伝達します。脊髄での信号を受け取る終着点において、一つのシナプス結合がその信号を受け取ります。そのメッセージが受け取られた時、α運動神経が伸張を感知した場所で反射的な筋収縮を引き起こす遠心性のフィードバック信号を送るという反応が生じます。この単シナプス経路は「単一(mono)」と呼ばれます。なぜなら、単一のシナプスが反射的な収縮を引き起こすからです。


ポジショニングを少し変化させるだけであらゆる方向の筋肉をトレーニングできる

ポジショニングを少し変化させるだけであらゆる方向の筋肉をトレーニングできる





ゴルジ腱器官

ゴルジ腱器官(GTO)は張力を感知することや収縮を抑制することに対して役割を持つ別の機械的刺激受容器であり、筋の反射抑制器とも呼ばれます。それゆえに、パワープレートによる受動的な伸張は反射的抑制を促進します。全身振動が柔軟性を増進させ、関節可動域を向上させます。

パワープレートが振動し、筋内の1秒間につき25 - 50回の振動を通して神経的な流れが増加すると、対立する筋や援助する筋、機能的拮抗筋や協同筋の相互抑制が発生。

1秒間につき25 - 50回の収縮と弛緩が起きる時、筋の併発的な活性化、筋に拮抗する筋の抑制が起きます。

筋紡錘が収縮性の線維を興奮させ、同時にゴルジ腱紡錘が機能的に拮抗する筋を抑制します。活動時の神経経路は多シナプス経路と呼ばれ、これは
パワープレートの性能トレーニングが、筋力を高めながら、それと同時に柔軟性や可動域を向上させることの原因となっているメカニズムです。

ボディバランスの強化にも有効

ボディバランスの強化にも有効

マッサージにも使用可能

マッサージにも使用可能





神経

神経系の機能的単位はニューロンです。神経は刺激に反応し、神経は肉体と環境の感知を可能にする信号や処理に関する情報を伝達します。神経は筋から中枢神経系へと求心性の信号を運びます。

神経の反射回路と中継回路の二つの回路は、アクセラレーショントレーニングによって活性化されます。


◎アクセラレーション(加速度)トレーニングの特徴

  • 筋力向上
  • 柔軟性の改善、関節可動域の向上
  • 疼痛の軽減
  • 同化作用ホルモンの生産とストレスの減少
  • 自律神経機能向上
  • 姿勢制御やバランス能力強化
  • 循環能力向上やリンパ排液(下肢などむくみの改善)
  • 肉離れの回復
  • 骨密度増加
  • 筋膜リリースによる筋肉のはりの改善
  • 皮膚とコラーゲンの再生の強化
  • 心血管系循環の改善
  • 代謝の向上

リラクゼーションにも使用できる

リラクゼーションにも使用できる




要約

アクセラレーショントレーニングの理論と実践は身体の反射機能の合理的な利用に基づきます。パワープレートが振動すると、身体は筋力、安定性、筋パワー、同化ホルモン、そして他の多くの恩恵をもたらすように反応します。

アクセラレーショントレーニングは安全で、効率のよいトレーニング。ケア、コンディショニングに有用です。

加圧トレーニングのように主として筋肉とホルモン系にのみ作用するトレーニングと比較して神経系との連動、反射との連動をスムーズにさせるという大きなメリットがあります。

加圧トレーニングは日本で開発されたリハビリなどで有用なトレーニングで数々の応用も可能で斬新なトレーニング法です。しかし、アスリートにとって重要な脳、神経、筋肉、反射の連動を妨げる可能性も指摘され要注意です。

最近、タイトルホルダーでもある某有名プロ野球選手が加圧トレーニングをシーズンオフに導入して打球への反応が極端に低下し競技パフォーマンスが低下し過去最低の成績で不振に喘いでいると コーチから相談を受けました。

私が知る限り、トップアスリートにとって良い面より悪い面が目立ち私を含め弊社のトッププロのトレーナーは誰一人として加圧トレーニングを採用しておりませんし、指導させていただくアスリートは誰も行っておりません。

それに、トレーナーの質が悪いとせっかく素晴らしいトレーニングの可能性を秘めた加圧トレーニングも有効でなという結果になるかもしれません。

競技パフォーマンスに重要なことは筋力や身体を楽して鍛えることではなく科学的根拠がある合理的ですが地道なトレーニングなのです。


上半身の強化トレーングも可能

上半身の強化トレーングも可能

脊椎の調整や臀部のマッサージにも使用可能

脊椎の調整や臀部のマッサージにも使用可能

操作性が簡単で分かりやすいパワープレートのパネル

操作性が簡単で分かりやすいパワープレートのパネル

腹筋の強化を短時間で行うことができる

腹筋の強化を短時間で行うことができる




参考文献:アクセラレーショントレーニング ハンドブック 
監訳(部分):戸澤明子、浅野勝己 NAP Limited

資料提供:株式会社 プロティア・ジャパン http://power-plate.co.jp/

モデル:橋本 淳子(トップアスリート株式会社 チーフインストラクター)


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