最新スポーツ情報

2011年1月16日 日曜日

トップアスリート グアム強化合宿

毎年 1月にレオパレスリゾートグアムで開催されます 国内のトップアスリートが勢ぞろいしました強化合宿に昨年より参加しています。

この合宿は、10年以上前から阪神タイガース桧山進次郎選手と 現在、石川遼選手 専属ストレングストレーナーでもあります 仲田健氏(ホリプロ所属)が2人でスタートしたものです。
仲田健氏が指導するトップアスリートたちが年々、続々と参加を希望され現在では 多い時には20名ほどの有名トップアスリートが合同でトレーニング合宿を行うようになりました。
昨年から、私の紹介で全日本ロードレース選手権 2010年王者の秋吉耕佑選手も参加し仲田健氏指導の下、過酷なトレーニングをスタートしました。

昨年は世界王者 名城信男選手をはじめ多くのプロボクサーが参加していましたが、今年は名城選手の世界タイトルマッチが近づいたためプロボクサーの参加はありませんでした。
トップアスリートにとって過酷なトレーニングですが、とりわけプロボクサーにとっては地獄の合宿となります。
今回、1月5日から約2週間合宿が開催されていましたが、一部のプロゴルファーを除いては1週間ほどの参加となった選手がほとんどでした。

阪神タイガース 浅井良捕手、2009年 GT王者 レーシングドライバー 脇阪寿一選手、インディ・カーシリーズで活躍した 松浦孝亮選手、トッププロゴルファー、柔道オリンピック3連覇 野村忠宏選手も参加されました。
私は、10日から15日まで参加させていただきトッププロのトレーニングを一部体験し見学させていただきました。
初日には、トレーニング後、アスリート全員でソフトボール大会が開催されました。
ほとんど球技の経験のない選手も素晴らしい運動神経と身体能力で特別なパフォーマンスを魅せつけていました。
やはり中でも現役プロ野球選手の 桧山進次郎選手や浅井良選手の打球のスピードと飛距離は目を見張るものがあり、トッププロの凄さを目の当たりにすることができました。


参加2日目である1月12日 夕方から なんとビッグなサプライズが!
グアム全メディアが、MOTO GPレーシングライダーでもあります 秋吉耕佑選手がグアム入りしたことで記者会見を開いてほしいとの要請で急遽、記者会見にトレーナーでもあります私と臨むことになりました。
グアム最大のバイクショップのショールームで特設インタビュープレイスを作っていただき 地元新聞最大手 パシフィックデイリーニュース、テレビ局、Lsland Times などグアムの全メディアの取材を受けました。
パシフィックデイリーニュースは2日間にわたり秋吉選手のグアムでのトレーニングに関する報道があり 米国でのモータースポーツの関心の高さに驚きました。

グアム取材



Guam - Kousuke Akiyoshi, a professional rider for Team HRC/TRS Honda in Japan and the 2010 JSB 1000 (Japan Super Bike 1000 class) Champion and Test rider for MotoGP Repsol Honda Team is on Guam training and conditioning at Leo Palace Resort Guam for his upcoming races in 2011

密度の濃い取材が 1時間半続きました。
3日目、元体操オリンピック日本代表候補で女子プロのプロゴルファーの選手のトレーニングを見学し体験しました。
体幹トレーニングと言われる、石川遼選手の肉体改造を行った過酷なトレーニングです。
ウエイトトレーニングとは異なり、畳半畳ほどのスペースでバランスボールやポールを使用して腹筋や背筋、身体の回旋運動、などを行います。

よく、1日腹筋を1000回行っていると自慢するアスリートがいますが、単純な腹筋運動ではそれほどの負荷がかかりません。
また、単純な腹筋運動の大きな欠点は、腹直筋のみが鍛えられ腹斜筋や腹横筋がほとんど鍛えられないことにあります。
腹筋群を構成する一つの筋肉だけ過剰に鍛えることは運動パフォーマンスを向上させるうえで必ずしもメリットになりません。
腹筋を鍛えるトレーニングは実は無数にあります。

ポールの上で不安定な体制で腹筋をゆっくり行う方法は、100回ほどの腹筋ができる方でも1回行うのが至難です。スタックポジションといって反動で腹筋を行わないと止まってしまうポジションがあります。
運動の盲点と言えるポジションです。

アスリートはあらゆる動きにスムーズに対応できなければなりません。
不安定でゆっくりした動きは本当に大変です。
仲田健氏が運動力学や運動生理学を考えたうえで進化させたトレーニングはまさしく目からうろこ・・・と言えるでしょう。
競技特性を考えてトレーニングすることも大切です。
持久力が必要な競技なのか、瞬発力が必要な競技なのか?
下半身を固定する競技なのか?下半身を動かす競技なのか?
個人個人がトレーニングメニューが異なりますが、現在では体幹を鍛えぬくことはほとんどすべてのアスリートにとって重要です。
インナーマッスル、体幹筋群は安定した姿勢を維持する機能があり 重心のブレを少なくします。
全てのスポーツで重心のブレをなくすことは重要です。
プロゴルファーにとってここまで過酷なトレーニングが必要なのかと考えさせられました。
どんな状況でもどれだけボールを打っても安定した姿勢とバランス。
この能力を身に着けるためには徹底した体幹トレーニングが大切です。
石川遼選手が活躍するキーポイントがここにあったのです。

次にプールでのトレーニングがスタートしました。
水の抵抗を利用した過酷なトレーニングです。全力で水をかいて負荷をかけます。
上腕をパートナーが固定して前腕を前後、左右、上下に全力で往復30回動かします。
これを3セットずつ。
さらに動きを変えて往復30回を3セット。
脚も同様のトレーニングを繰り返します。
見た目以上にキツイトレーニングです。
途中で気分が悪くなったり脚がつって動かなくなったアスリートが続出しました。
動かそうと身体をもがいても動かすことができなくなるまでこのトレーニングが続きました。
ほとんど休憩なくトレーニングは続きます。


このトレーニング後、ほとんどのアスリートが顔面蒼白になりしばらく動かなくなりました。
いわゆる酸欠状態です。
急激な運動で筋肉内の血管が拡張し血流が増加して脳への血流量が減少したために起こる現象です。
さすがのアスリートもダウン。

最終日、阪神タイガース 代打の神様と称され 今年で42歳になる桧山進次郎選手のトレーニングを見学しました。
ウエイトトレーニングが主体ですが、これもキツイ。スナッチ230キロを以前は行っていたそうですがさすがに最近では負荷を半分にしてウエイトトレーニングを行っているそうです。

1時間休みなく繰り広げられる極限までのウエイトトレーニグに 彼が42歳まで現役プロ野球選手を続けられる秘訣を実感しました。
多くのメディアが彼に いつになったら 桧山選手はやめる時と考えていますか?
と失礼な質問を投げかけました。
桧山選手は、質問がおかしい。と私に話されていました。
いつ辞め時かを問うのではなく どうしたら40歳を過ぎてもまだ現役プロ野球選手として活躍できるかがほかのアスリートや皆が知りたいことではないか?
どうしてネガティブな質問ばかりするのか?
もっと大切なことは、平均寿命が6年ほどと言われるプロ野球選手の寿命が20年も現役で活躍できるトレーニングや生活などを聞いてほしい・・・

さすが球界の盟主 桧山進次郎!
10年以上、メディカルトレーナーを務めさせていただきコンディショニングやケアのお手伝いをさせていただいてきましたが、この言葉を聞いて感動するとともに光栄に思いました。
また、アスリートの姿勢についても彼は私に話してくれました。
ここ、レオパレスリゾートでは有名アスリートがオフのトレーニングで多数訪れるが挨拶もまともにできないアスリートがいる。と。
毎年のように訪れていますサッカー元日本代表の某選手に桧山選手が目が合ったので こんにちは!と挨拶したところ無視されたそうです。
これには温厚な桧山選手もかなりご立腹。
同じトレーニングジムではドラゴンズの森野選手やソフトバンクホークスの松中選手らは桧山選手を見かけると駆け寄って しっかり頭を下げ、こんにちは!よろしくお願いします。と挨拶されていました。
競技が異なっても年齢が上のアスリートは目上の存在。
そのアスリートに対し礼を尽くすのがスポーツ界の常識というより社会的常識です。
アスリートはアスリートである前に社会人でなくてはいけないと思います。
仲田トレーナーも桧山選手も私もこの話でかなり熱く話し合いました。
レオパレスリゾートグアムの宇野マネージャーも挨拶がまともにできないアスリートたちもいると語ってくれました。

仲田トレーナーも私も数多くのトッププロを指導させていただきましたが、サッカー選手は一人もいません。
サッカー選手の礼儀がなっていないというわけではありませんが、挨拶や目上の先輩に対する口のきき方、インタビューの受け方がすこし問題がある選手が少なくないと感じております。
世界的なスポーツであるサッカー選手こそアスリートのお手本となる礼儀が必要だと思います。

今後、サッカー選手を指導させていく機会がありましたらまず トレーニグより挨拶や礼儀、社会人としてのアスリートであるべきと一緒にお話ししたいと考えています。
仲田トレーナーの素晴らしい点は過酷なトレーニングを指導する前に アスリートとしての社会人としての在り方を指導できる指導力です。
本当に共感しました。

最終日、野村選手のトレーニングの見学を行いました。
トレーニグ前、野村選手に依頼して 自律神経機能の測定を行いました。


私の大学院での研究分野です。
トップアスリートの自律神経機能は抜群に高いレベルにあります。
特にリラックスの神経と言われる副交感神経機能が一般の方に比較して高いレベルにあります。
野村選手の測定結果...
おかしい?
一般人レベル、しかも副交感神経機能が低下している。
どうして?
よほど疲れていますか?と尋ねると仲田トレーナーに遠慮して。少し...
データから判断するとオーバーワーク気味。
しかし、過酷なトレーニングがこの後すぐにスタートしました。
体幹トレーニング、1時間以上。
これでぐったりした野村選手ですが休む間もなく プールでの水の負荷をかけた厳しいトレーニング。

こんなキツイトレーニングするくらいなら もう引退した方がエエ。
と本音?も漏れるくらいのトレーニングでした。
トレーニグ終了後、プール遊びしようと仲田トレーナーが5メートルの水深のプールに連れて行き他のアスリートと宙返りを行いました。

するとプールの底に手をついて戻ってこれる?
と野村選手に潜水を指示。
結局、休みなく5メートル潜水を行う羽目になりました。
これは心肺機能に多大な負荷がかかるキツイ運動です。
さすがに野村選手も気分が悪くなったようでした。
アジア人初のオリンピック3連覇の偉業を成し遂げた身体能力を持つ野村選手もキツイトレーニングは少しだけ苦手な人間でした。
オリンピック3連続金メダル。
国民栄誉賞に輝くべき偉業ですが、周囲の評価は低いようです。
彼の苦悩が伝わってきました。
マスコミがストーリーを重視したり見栄えのするパフォーマンスを重視するあまり 本来のアスリートの結果としての評価を忘れてしまった。

マスコミが勝手にストーリーを作り上げて感動を作っている場面も少なくないようです。
地味で地道で過酷なトレーニングは派手なパフォーマンスより尊いと思います。
4度目の五輪で金メダルを目指そうと始動した野村選手は本当に素晴らしいと思います。
彼のあくなきチャレンジの裏には、アスリートを正当に評価してくれ!というメッセージが隠れているのかもしれません。
頑張れ!!日本!!野村忠宏!!

今回も多くのアスリートと一緒に時間を過ごし貴重な体験をしました。
この体験が微力ながらも今後のスポーツ界にお役にたてる研究の原動力になりますこと願っております。



カレンダー

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

お問い合わせ