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2010年11月16日 火曜日

格闘家の減量は科学的に!!


最先端ダイエット理論と技術が効率よい減量を支える! 

 多くの格闘技にはウエイト制が導入されています。
ボクシング、キックボクシング、総合格闘技、レスリング、柔道・・・
体重によってパンチ力やキック力、打撃に対する耐久性、投げ技のパワーが有利になるからです。

同じ体重で闘うことは格闘家のハンディを無くし条件統一をはかるためです。
このため多くの格闘家は試合前に少しでも自分のパンチ力やキック力、パワーが有利になるために必死に減量を行い、より軽量の階級での闘いを求めます。

私はプロボクシングトレーナーとしても厳重なるプロボクサーの体重管理や減量指導に関わってきました。彼らが試合前、こっそりサウナで水抜きをして減量を図りフラフラになって闘う姿を見たこともあります。

脱水状態になれば血液が運動指令を出す脳や身体を動かす筋肉に十分に行き渡らなくなります。つまり低酸素状態で闘うわけですから、頭もボーっとして力も出なくなります。
過剰な減量は身体能力が低下してマイナスとなります。

 

減量イコール食事制限でも 減量イコール脱水でもありません。
余分な身体の脂肪を効率よく軽減していく減量が正しい 減量法です。

 

正しい減量法を行えば 身体能力を低下させないで体重を落とすことができます。
今回はこの正しい減量法と医学的なダイエットについて解説したいと思います。

 

まず、一般的なダイエットと私どもが行っている医学的ダイエット法を解説します。

多くの女性やメタボリックシンドロームで悩む男性からダイエットの御相談を受け医学的ダイエットをお勧めしています。私の専門はスポーツ医学以外に美容診療ですからダイエットは必須の診療となります。
 

 医学ダイエットと一般のダイエットとどこが違うのでしょうか?
医学ダイエットは医師の管理下で行うダイエットで科学的根拠を基に体脂肪率を減少されることを目的としたダイエットです。
身体の科学的計測、筋肉量、水分量、脂肪量、体脂肪率を正確に体組成計で計測します。

また、一般生化学検査をはじめ血液検査を行い、さまざまな身体情報を集め身体機能を低下させないように効率よくダイエットを指導します。
食事、運動、そして補助薬剤。
 補助薬剤にはいわゆるサプリメントもあれば医薬品を使用することもあります。
ダイエットはカロリーが消費される量を増やすか、体内へ入る量を減らすかのどちらかになります。

体内へ入る量、つまり食事制限は科学的、栄養学的に行わないと多くのトラブルを引き起こし、栄養不足になったり身体能力が低下することにもなりかねません。
食事制限はあくまでもカロリー制限であり食事摂取のバランスが乱れないようにします。

単純食事制限だけでは 1か月に体重の5%以上のダイエットを試みた場合、体脂肪が減少するだけでなく糖新生という筋肉を分解してエネルギーの元である糖を作り出す現象が起きます。
これは熱を生じカロリーを消費させる筋肉量が減少して基礎代謝が減少してしまいます。
つまり無理なダイエットにより筋肉量が減少して基礎代謝が低下して 太りやすい身体を自ら作るようなものです。
これが、巷で恐れられていますリバウンド現象です。


筋肉量を減らす減量、ダイエットは間違った方法ですね。

逆に言いますと基礎代謝を増やしたり筋肉量を増やすとカロリーが消費されダイエットに有効であることになります。
では、具体的にどうすればよいのでしょうか?

 

1:糖質を過剰に摂取しないこと(フルーツの取り過ぎも要注意)

2:1日 3-4回に分けて食事を摂取する

3:野菜を中心に摂取する

4:食物を最低20回以上良く噛んで飲み込む

5:就寝前 3時間は一切食事をとらない

6:軽いウエイトトレーニングで筋肉力増加

7:アミノ酸を効率よく摂取

8:水分補給は十分に
 

以上が簡単にできるダイエット法です。

全て医学的根拠があります。

特に 寝る前に甘いものを食べると太る。
ということは皆さんもご存じでしょう。
その理由は、寝る前、特に夜間は血液中のインシュリン濃度が増加しています。
インシュリンは血糖を下げる働きだけでなく血液中の脂肪を身体に蓄える作用もあります。
甘いものは糖ですから寝る前に甘いもの、つまり糖を摂取するといきなり血糖値が上がります。
するとさらにインシュリンが過剰に分泌され血液中の脂肪を身体にくっつけることになります。
そして太ってしまうわけです。


この身体の仕組みをしっかり理解していればダイエットに対する認識も大きく変化していきます。

格闘家の減量も基本は同じです。
現在、自分が摂取している食事のカロリーを知ることも重要です。
ただ、食事を摂らず、水だけ飲んでいればいいという減量では肝心な筋肉量が低下してパワーまで低下してしまいます。


一日の食事をノートにメモして食品成分表を購入して,カロリーを計算してみましょう。自分の普段の摂取カロリーを知るべきです。どんなに運動しても,

(基礎代謝)+(運動によるカロリー)

*基礎代謝:1日中安静にしたときに体温維持・消化活動など生命維持で消費するカロリー

以上に摂取していては体脂肪は減りません。これ以下に食事を制限することで,計算通りに体重が落ちます。ただし、1日に食べる量は基礎代謝(男子では1500kcal程度)より減らしては危険です。基礎代謝分食べて,運動により脂肪を落とすダイエットを心がけましょう。
 

 15%以上カロリーを減らした場合には、一般に筋肉を失うことになって代謝が鈍り脂肪の減り方も遅くなってしまうようです(月刊ボディビル1998年8月号『新ダイエット学』より)。

つまり、現在のカロリー摂取状況、現在の身体の身体情報(体重、身長、体脂肪率、水分量、脂肪量、筋肉量、血液生化学データ、血糖値、血圧)などをしっかり把握して計画立て 減量することが大切です。
とりあえず、体重を落とすため食事制限だけ・・・ではアスリートのダイエットとしては失格ですね。

それでは医学的に減量をサポートするには食事指導、運動指導以外に何があるのか解説してみましょう。
医師である私は、治療も兼ねてダイエット指導を行うことがありますが、アスリートにとって病気でもないのに薬剤を投与するには抵抗があります。
しかし、ドーピングにもならず、健康増進目的で使用する薬剤は現在のアンチエイジング医学には存在します。
無理に食事制限を行うより有効と考えます。

 

1:漢方薬(防風通聖散)
この漢方薬は交感神経に働きかけるマオウ、脂肪代謝経路に働くカンゾウ・レンギョウ、溜まった老廃物の排泄に働くダイオウなど、18種類の生薬が配合された漢方薬。脂肪を分解・燃焼する働きがあり、基礎代謝を向上して肥満を解消するために医療機関でも処方されている漢方薬です。また、便秘などにも効果的です。ただし、これを服用したからといいてすぐに体重が落ちるわけではありません。
 

2:サノレックス
食欲中枢抑制剤としてあまりにも有名な薬剤です。 
一般的にはマジンドールとよばれ食前時間ほど前に服用して食欲を抑制します。
ただし、精神的疾患治療薬や睡眠薬を服用されている方には使用できません。
また、副作用も全くないわけではなく専門医による慎重な投与が必要です。
原則としてアスリートの減量にはお勧めできません。

 

3:ゼニカル
ゼニカルは、胃腸の中の「リパーゼ」と呼ばれる脂肪分解酵素の働きを長時間にわたって抑える有効な専門薬です。消化されないトリグリセライドは吸収されません。 その結果摂取されるカロリーが減少して減量効果をあげます。
 脂肪を含む主な食事の際(食事中あるいは食後1時間以内)にとります。ゼニカルは、体内での脂肪の吸収を抑えることを目的としています。 脂肪は大きな分子で、脂肪分解酵素によって細分化されて初めて体内に吸収されます。このため食事と一緒にゼニカルを服用すると、ゼニカルがこれら脂肪分解酵素の働きを妨げ、30%ほどの脂肪が消化システムを通らないようにします。脂濃いものを食べることが多い方にお勧めできる薬剤です。



4:αリポ酸(チオクト酸)
最近では、ダイエットサプリメントの一つとして有名になってきました。ボディビルダーが注射してウエイトトレーニングを行うと脂肪燃焼が促進され効率よく体脂肪率が低下するため密かに行われている治療法です。最近ではαリポ酸の多くの効果が研究されて明らかになっています。


ダイエットのみならず身体の錆を除去する抗酸化治療でも使用されています。また、デットクス効果もあります。女性にとって冷え性の治療、むくみの治療にも使用され、アンチエイジング治療では欠かせない薬剤です。さかえクリニックでも多くの患者様がこの治療を受けるために来院されます。私自身、定期的にこの注射を行っています。安全性が高く手軽に受けられる治療の一つです。しかし、血中濃度が高くならないサプリメントでの内服でダイエット効果や抗酸化効果が期待できるかどうかは疑問です。まだまだ、エビデンスが少ないようです。

いずれの薬剤もドーピングには関係ありませんが、必ず医師の処方が必要となります。また、治療を目的としているためアスリートが安易にできるわけではありませんが、知識として知っておくとよいでしょう。

 減量はとても苦しく身体にダメージをもたらします。計量直前にはサウナで脱水して減量を行う格闘家も少なくありません。
脱水を起こすといくら計量後に水分摂取を行っても循環血液量が戻らないことがあり、急激にスタミナがなくなり筋肉が思い通り動かなくなることがあります。減量による脱水で選手生命を短くしたプロボクシング選手をこれまでも見てきました。
脱水は血液量を減少させ、打撃による脳へのダメージも増す可能性がありとても危険な減量法です。絶対に行うべきではありません。


減量は普段の食生活や食事の取り方、取る回数、内容によって大きくコントロールすることができます。
ウエイト制の格闘技の選手には正しい知識と無理をしない勇気を持っていただきたいです。
今回のコラムが少しでも格闘家の減量のお役に立てましたら幸いです。



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